東日本大震災から18ヶ月、復興はこれから

はやくも1年半過ぎました。この夏、貴重な夏休みを返上して、酷暑の中、各地から泥出しなどボランティアのため、被災地を訪れた社会人、学生の方が大勢いました。ありがたいことです。
仙台の中心部だけみると一見、すべてが元に戻りつつあるような錯覚を覚えますが、実体はまだまだです。ボランティアの方も驚いているようです。あまりに、3.11から変わっていない所が多いことに。


住宅関係では、沿岸部や内陸の危険指定地では、この時期になってようやく、集団移転の計画が承認になっています。引越しして新しい家に住んでいるわけではありません。いま、計画が開始になったところです。これから建設です。復興公営住宅は、全体で計画の1%しか完成していません。
仕事関係では、最長の雇用保険でつないでいた人も全て切れる頃です。かつてのように、職住接近で、同じ会社あるいは同業に就ける人は極めて稀です。どうつなぎ、再建していくのか。こらから年末にかけて厳しいことになりそうです。
企業の再建とか病院の再建には、公的資金の融資などを受けて、建て直しを図るしかない面もあるわけですが、被災地以外の、地震復興とはおよそかけ離れた事業に、「復興予算」が使われて、肝心の被災地は査定が厳しいという、驚くべき実体があるようです。
もちろん震災復興以外にも、やるべき事は多々あるでしょう。しかし、とりやすいからといって、なぜ原資を「復興枠」から持っていくのか、理解に苦しみます。
NHKスペシャル「追跡 復興予算19兆円」に注目。再放送2012年9月13日(木) 午前0時25分~1時23分(12日深夜)